まちの人 alt

2024.11.17

株式会社 千代田テクノル 代表取締役社長 井上 任さん

95号:会いたい!湯島本郷まちの人

放射線の安全利用技術を基礎に、100年企業を目指し、社員を大切にする井上社長にお話をうかがいました。

私たちは放射線の安全利用技術を通じて
これからも人々の健康を守り、環境にやさしい
社会の実現に大きく貢献してまいります。

千代田テクノル様は何の会社ですか?

『放射線の安全利用技術を基礎に人と地球の〝安心〞を創造する』会社です。
放射線は目に見えなく匂いもなく怖いものだということで敬遠されがちですが、放射線の特性を利用し世の中には無くてはならないものが沢山あります。
例えば、放射線による病気の診断やがんの治療、製薬会社の新薬開発、身近なものだと車のタイヤ強化などさまざまです。原子力発電ではウラン燃料の核分裂反応による熱を利用し、水を沸騰させ、その蒸気の力で電気を作っています。
このように様々な分野で放射線を取り扱う方々が安心してお仕事ができるように、ガラスバッジを用いた被ばく線量の測定サービス、放射線防護用品などの資材販売をしています。また放射線を利用したがんの治療措置など医療機器の販売も行っています。

他社と比べて違いや強みはなんですか?

圧倒的な総合力です。
放射線測定器の会社・防護資材の会社・医療器の会社など単独の会社はいくつかありますが、放射線に関するものをトータルで行っている会社は日本では我が社しかないと自負しております。
湯島にある本社を中心とし、営業所は北海道から鹿児島まで28カ所あり、茨城には研究所もあります。

近年1番大変だったことはなんですか?

常に大変ですが、「フイルムバッジ」から「ガラスバッジ」に変えた時ですかね。
時代の流れで、カメラもフイルムからデジタルカメラに変わり、病院でもレントゲンフィルムからデジタルになっていきました。フイルム製作も減り現像液など環境問題があるということで、ガラスを用いた線量計に2000年に切り替えました。この切り替えは当社にとって一大プロジェクトでした。
ガラス線量計を用いて個人放射線被ばく線量測定サービスを行っている会社は、世界的に我が社だけです。このガラス線量計が精度が良いとご評価いただき、さまざまな国へサービスを提供しています。
そして、東日本大震災の時には、当社は総力を挙げて対応しました。
東京電力株式会社様は、当時充電式の個人用電子線量計を使用していたのですが、原子力発電所の電源供給が止まり使用出来ないと聞き、すぐに「ガラスバッジ」をお届けしました。
その後、当社本社ビルの1階のフロアを資材置き場とし、防護服やマスクなどの必要な資材を集め、専用トラックで福島にピストン輸送を行いました。
おかげさまで東京電力株式会社様から評価いただき2012年に感謝状をいただきました。
また、住民の方が大変不安を感じていたので、「ガラスバッジ」を「市民線量計」として配布いたしました。最近、当時のお子さんが成長され「これを着けて登下校しました」との話を聞く機会がありました。ご希望が続く限りこの「市民線量計」はずっと継続していくつもりです。

ガラスバッジ(個人放射線被ばく線量測定器)

「東京電力株式会社様」から頂いた

年間50回はラウンドをまわる趣味

会社のビジョンを教えて下さい。

「人間尊重の経営」と「テクノルで働く人たちが主体性を持った行動ができる会社」です。
 人財は会社にとって宝です。社員が幸せを実感し主体的に行動し、100年企業を目指していきます。昨年がちょうど65周年でした。これからも「さすがテクノル」と言われるように成長していきます。

井上社長自身のプロフィールを教えて下さい。

私は福岡で生まれ育ち、近畿大学の原子炉工学科で学びました、その研究室には当社の製品ばかりが置いてあった事がご縁の始まりです。
43歳の時に新潟に転勤になり単身赴任が始まりました。
20年近く単身赴任しているので、洗濯や料理、家事も手慣れたものです。
趣味は、単身赴任先で週末の休日に始めたゴルフです。今は年間50回行っているかな。ゴルフでの飛距離が落ちないように、また座りっぱなしの日も多いので足腰強化のために一年前からパーソナルトレーニングで鍛えています。
最近新しく増えたもう一つの趣味は、 韓国ドラマ鑑賞です。社員にお勧めのドラマを教えてもらって観ています。韓国ドラマの世界観に引き込まれ楽しみにしております。

現在取り組んでいる事や、今後の抱負を教えて下さい。

社員が自ら考えて動くような組織を作りたいと考え、「Challenge to Change!! ~変化への挑戦~」 というスローガンを掲げました。
また、社員に会社の想いを伝えて共感してもらう事と、社員とのコミュニケーションを兼ねて週に3回程度ですが「社長ブログ」を昨年から始めました。 なんでも言いやすい企業風土を作っていきたいですね。

株式会社千代田テクノル
〒113-8681
東京都文京区湯島1-7-12 千代田御茶の水ビル
tel. 03-3816-5241
www.c-technol.co.jp/

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