まちの人 alt

2023.03.19

文京眼科医院 院長 藤本 真理さん

85号:会いたい!湯島本郷まちの人

半世紀以上にわたり地域に根差した眼科診療を行っている文京眼科医院。一年前に移転開院したばかりのきれいなクリニックで院長先生にお話を伺いました。

「虹の下で明日を見つめる瞳」移転を機に作ったロゴマークに患者さんへの思いを込めて

文京眼科医院について教えてください

 母が開院した文京眼科医院は、おかげさまで50年以上も本郷の地で診察を続けることができています。私は二代目を継承し、昨年3月にこの場所(本郷メディカルセンター4階)に移転しました。 バリアフリー対応なので車椅子やベビーカーの方にも安心してご来院いただけます。
 移転を機にロゴマークを作りました。 コロナ禍のこの3年間は、誰にとっても大変な時期でした。人とのつながりが極端に少なくなり、ステイホームで受診を控えた結果、病気の発見が遅れたり、自己判断でお薬を中断した方もたくさんいました。そんな中で移転先となるこの建物と出会ったのですが、その日は雨上がりの空に、大きくて美しい虹がかかっていたんです。悩みなんて吹き飛ばしてくれそうな虹のパワーにあやかり、患者さんに前向きな気持ちになっていただきたいという想いを込めて「虹の下で明日を見つめる瞳」というモチーフにしました。

お仕事のモットーは何ですか

 大切にしていることは3つあります。 第一に「患者さんの声に耳を傾ける」こと、次に「わかりやすく説明する」こと。 そして「病診連携」です。的確な診断は医師として当たり前のことですが、それにプラスして患者さんに寄り添うことも、大切な役割だと考えています。信頼関係がないと患者さんの困っていることも引き出せません。お話をしっかり聞いて、わかりやすく説明することを心掛けています。
 3つめの「病診連携」とは、質の高い医療を受けられるよう、開業医と専門性の高い大学病院が連携して特性を生かした医療を提供する仕組みのことです。 幸いこのエリアは大学病院がたくさんある恵まれた地域です。専門的な治療を行ったあとは、かかりつけ医に戻ってきていただき、定期的に経過を見ていけたらと思っています。

「虹の下で明日を見つめる瞳」

落ち着きのあるお洒落な空間

各大学病院と「病診連携」

医師としてお伝えしたいことは?

 本郷界隈は企業も学生も多い街。最近は心配なことがあっても自分でネットで調べて、しばらく放置してしまうパターンも増えているようですが、悩むより早めの来院、早めの処置を心掛けてほしいと思います。また、毎日使う道具であるコンタクトやメガネは、きちんと使わないと肩こりや頭痛などの原因にもなりますので、専門医を頼ってください。
 そして自覚症状がなくても病気が隠れているケースも増えています。緑内障の患者さんも多く、45歳以上の場合、 100人中4~5人の割合で発生しています。高血圧や動脈硬化など目の血管を見ることで発見できる病気もありますので、定期的な検診をおすすめします。

地域へのメッセージをお願いします

 本郷地域は歴史のある古い街でありながらも、新しい活力も共存している点が魅力です。とはいえ、名月堂や和田珈琲店といった古くからの老舗がなくなったことは少し寂しいですね。これまでは仕事と育児の両立で忙しく、診療と学校医以外の地域貢献はあまりできていなかったのですが、マーチング通信を発行している利根川社長のように先代からの歴史を受け継ぎながらも新しいことに挑戦していけたら、と思っています。

文京眼科医院
〒113-0034
東京都文京区本郷2丁目26番8号
TEL. 03-3813-1117

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