2021.05.09
74号:グルメ
5年ぶりに「すし初」の山内さんからお話を伺いました。
日本ソムリエ協会主催で、「サケ ディプロマ(※1)」が2017年に誕生したので、資格を取得し、同じ頃にアカデミーデュヴァンにて講師を始めました。コンクールで優勝してからは、協会誌に連載のお声がけを頂きました。 一品ずつに日本酒や焼酎を充てるペアリングのコース料理が中心になった事が、前回からかなり変わった点です。グラスや器にもこだわり、より意図を鮮明にしていきたいです。
メカジキの焼き物をご用意しました。熟成した酒粕に魚を漬けこみ、焼いてから最後にミモレットのチーズを振りかける、そんな料理です。そして、お酒は長野県の「黒澤」を組み合わせます。江戸時代からの伝統的なきもと造りの純米酒です。最終的にワイン樽で熟成させた珍しいタイプです。
創業時からずっと屋号も場所も変わらず、2度の震災や戦災に遭いながらも続けてきました。現在はコース料理の予約限定ですが、コロナ禍が収束しましたら、永年愛された「特製重ねちらし」なども再開しなくては、と思います。湯島は文化的な部分と、庶民的な部分の両方を持った稀有な街だと感じていますし、これからも、その点を体現していきたいです。
※1:日本酒と焼酎など、國酒に特化した認定制度
ロゴが可愛いモダンな外観
メカジキの焼き物と「黒澤」のペア
清潔で落ち着きのあるカウンター