2023.01.15
84号:グルメ
落語家の師匠から歌舞伎役者、芸能人など著名人にもファンが多い「湯島丸赤」さんにお邪魔しました。
親父は戦前に日本橋の海鮮問屋で奉公をしていましたが、お客様の反応がじかに分かる商売をしたいということで、昭和21年にこの地で始めました。
お客様はご近所の方が3~4割で、あとは遠方から電車や車でお越しいただく方です。いろんな方が「頂いて美味しかったから、今度はあの方に贈ろう」と口伝えで広めてくださった歴史があります。
1月は脂がのった魚が多い時期なので、いろいろと入ってきますが、特にお薦めするのは自家製の甘鯛の干物です。相模湾の佐島産で、そこの甘鯛が一番気に入っています。間違いのないものをお客様には召し上がっていただきたいので、市場では私の目で選び、届いてすぐに加工しております。 干物は保存食のイメージですが、新鮮なものを手際よく丁寧に加工すると、 お刺身にするよりさらに美味しくなる魚もあります。
ちょうど受験シーズンなので、学生さんが「学問のみち」を通って湯島天満宮でお参りをし、その帰りに湯島や上野で買い物をし、なおかつ合格していただきたい。そんな受験生応援の商店街イベントを、1月21~22日の2日間行います。
下町でありながら山の手風の雰囲気のある、それこそ昔は花柳界もあって、本当に江戸らしい土地なので、私はすごく湯島が好きですね。
※東京メトロの仲御徒町駅から、湯島天満宮までの一本道をそう称している。
遠方からもお客様が朝から訪れます
相模湾佐島産の新鮮な甘鯛
店内には所狭しと鮮魚や干物が並ぶ