2022.01.16
78号:グルメ
「食の文京、ブランド百選」常連店、「手打ちそば 田奈部」さんに、お邪魔しました。
修業先で初めて石臼で製粉したそばを食べた時に、「味や香りが素晴らしい!」と衝撃を受けました。それで、 開業する時には、絶対に石臼を使おうと決意しました。丸抜きという実の状態から、そばの香りが飛ばないように、毎朝注意を払って挽いております。
鴨せいろそばです。そばつゆの中に「マグレ・ド・カナール」という真鴨ロースと、鴨つくねが入っています。鴨ロースの肉は固めなのですが、野性味あふれる味わいです。反対につくねは、もも肉と大和芋で練ったものを、 特製ダレに漬け込んで作るので、柔らかい食感です。そばは手打ちの二八そばです。
趣味でVRチャット(※)を始めたのですが、コンピューターの中でアバター同士が遊べる場所を創作することに夢中になりました。それで、世界中に知り合いが増え、「HUMAN VRで人生を変えた蕎麦屋」というタイトルで取材を受けたのです。VR の世界で知り合った方が、実際にお店にいらっしゃる事もよくあります。以前は、東大関係者や銀行など固い職業のお客様が多かったのですが、VR を始めてからは若い方も増えてきました。ここにお店を出したのも、客層が良いと感じたからです。落ち着く場所なので、自分は本郷がすごく好きです。
※コンピューター上で、仮想のキャラクターとなって交流する世界。VRはヴァーチャル・リアリティ(仮想現実)の略。
ランチ時には入店待ちの並びも
純和風で落ち着きのある店内
石臼で挽いた自家製の二八そば