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2022.01.16

〝文京まちあるきコースづくり〟

78号:まちラボプロジェクトレポート

文京学院大学まちづくり研究センター 演習担当教員 貫井 万里 さん

 文京まちあるきコースづくりでは、毎年、文京学院大学の学生たちがテーマを決めて、文京区の魅力を発見し、発信するためにまちあるきコースを作っています。
 皆さん、まちあるきをしている時にどんなところに注目しますか?私はまず新しい街に足を踏み入れると「その街の匂い」を感じます。谷中銀座を歩いているとコロッケや焼き鳥などのおいしそうな匂いが漂ってきて思わず食べ歩きがしたくなります。夕方、千駄木駅から団子坂を上がると近所の家からカレーや煮物の匂いがして早く家に帰りたくなったりもします。
 次に注目するのが風景です。文京区は「坂と庭園が多い」 という特徴があります。坂にも鼠坂、切支丹坂、鐙坂、炭団坂、 日無坂とそのいわれが気になるユニークな名前の坂道がたくさんあります。炭団坂は本郷台地から菊坂の谷に下る急坂で、坂の上からは小石川方面の街並を眺めることができます。この界隈にはかつて樋口一葉や宮澤賢治、石川啄木など明治の文豪が多く住んでおり、その息づかいが聞こえてくるようです。坂の下には古い街並が残っていて坂上のモダンなマンション街とは別世界を味わうことができます。
 江戸城にほど近い文京区近辺には、江戸時代に大名屋敷や武家屋敷が数多くありました。その名残りが徳川御三家の一つ、水戸藩の小石川後楽園や、熊本藩細川家の下屋敷があった肥後細川庭園などの美しい庭園の形で今も残っています。
 2020年の文京まちあるきコースは江戸・明治期の歴史と文化に触れる「いきちょん(江戸言葉で「少し粋な」という意味)コース」、庭園とアニメの聖地を巡る「聖地・植物コース」、散歩の合間に疲れたらくつろげる「カフェコース」のパンフレットを作成しました。
 今年は、文京区内のおいしいお店を紹介する「グルメコース」と「映画・ドラマロケ地巡りコース」を作成中です。普段何気なく歩いている場所が実は誰もが知っているような有名なドラマや映画の舞台だったりします。気になる方は1月に完成予定のパンフレットを是非、手に取って下さい。 ※「まちラボ」にて配布予定

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